先日、SNSのタイムラインで「高価なギターがいい音なのか」という話題が物議を醸していたので私なりにも考えてみました。 ざっくり結論から言うと、 「高価なギターを使う=いい音」とは限らない です。 その前にまず 「安いギター」の定義を考えると、 目視できるスピードでペグが回る、とか、配線おかしくて音鳴ったり鳴らなかったり、とか、ネックがぐにゃぐにゃ、とかいうものはさすがに楽器として成立しないので、 ・チューニングは安定している ・ギターとしての調整がなされていて演奏に支障がない ものとします。 こういった点は高価なギターはしっかりとしていることが多いと思います。 ていうことは鳴りもやはりいいでしょう。 だって職人さんが心を込めて丁寧に作ってますからね。 当然だと思います。 なので同じ人が弾き比べた時、安いギターよりいい音が出るポテンシャルは確かに高いと思います。 が、音楽においてギターのニュアンスとか音色を決めるのは弾き手であるので、作りがよくても、それを使いこなせない人が弾いても、人が聴いて「いい音」のレベルになってないことが多いです。 高級食材を素人に渡してお料理してくれと言ってもおいしいもんはできないようなもんですね。(作ってる本人はジャッジ甘いので美味く感じる) 逆に料理人の方に、冷蔵庫にあるもんでなにか適当に作ってもらってもかなり美味しいものを作ってもらえると思います。 まぁそうなると上手い人が高いギター弾くのがいいということになりますが、 音楽というのはまた不思議なもんで、高くてよく鳴るから全部の音楽にばっちりハマるというわけでもなく、ジャンルやシーンによって安いギターの方が合う時もあります。 結局そこで重要になってくるのは、ハマる音をチョイスしたり作りだせる「能力」の方であるので、「高価なギターが良い!」にはならないという結論です。 とは言うものの(逆接多い文章ですみません)、個人的は高いギターは思い切って1本は買ってみるのをオスメします。 前述しましたが、高価なギターは、やはり弦のバランスやチューニングの安定など、ギアとして優れているので、それを基準に自分の耳を鍛えていけますし、 あと、言い訳ができなくなるんですね。 「なんか音ヌケ悪いよね、ギターいくらしたの?へー!いいやつなんだね!」 などと言われたら、もう悪いのは自分しかない訳で腕を磨くしかないw その練習の結果、技術が上がったり耳が鍛えられたりして、次に安価なギターを弾いても、その鳴らし方がわかるということになると思うのです。 実はここが高いギターの1番いい点なんではないかと思ったりもします。 色々と書きましたが、高かろうが安かろうが最終的には自分のイメージを素直に伝えてくれるギターがその人にとっての「いいギター」だと思います。 そのためにも自分の理想の音をいつもイメージしていきたいですねー。 もし遭難して無人島で落ちてるギターでも、ポロンと素敵な音を出せる人間を目指して今日も頑張りますー!